北海道・東北エリア
01.北海道 / 02.青森県 / 03.岩手県 / 04.宮城県 / 05.秋田県 / 06.山形県 / 07.福島県
関東エリア
08.茨城県 / 09.栃木県 / 10.群馬県 / 11.埼玉県 / 12.千葉県 / 13.東京都 / 14.神奈川県
北信越エリア
15.新潟県 / 16.富山県 / 17.石川県 / 18.福井県 / 19.山梨県 / 20.長野県
東海エリア
21.岐阜県 / 22.静岡県 / 23.愛知県 / 24.三重県
近畿エリア
25.滋賀県 / 26.京都府 / 27.大阪府 / 28.兵庫県 / 29.奈良県 / 30.和歌山県
中国エリア
31.鳥取県 / 32.島根県 / 33.岡山県 / 34.広島県 / 35.山口県
四国エリア
36.徳島県 / 37.香川県 / 38.愛媛県 / 39.高知県
九州・沖縄エリア
40.福岡県 / 41.佐賀県 / 42.長崎県 / 43.熊本県 / 44.大分県 / 45.宮崎県 / 46.鹿児島県 / 47.沖縄県
林業
広大で豊かな自然環境を活かした第一次産業が盛ん
酪農や畑作が代表的で、その他にも漁業や林業も発展している
林業は間伐材や畜産廃棄物を活用したバイオマスエネルギーの試みも盛んに行われており、循環型社会の形成に向けたモデルケースとしての期待が高まっている
<間伐材から採取したエッセンシャルオイル>
浄法寺漆
岩手県の県北に位置する二戸市の浄法寺漆
国内生産の70%以上を占める国産漆の一大産地
奈良時代に浄法寺にある天台寺に遣わされた僧侶たちが、日用の器などを作るために漆工技術を持ち込んだことから始まったとされる
今や国宝や重要文化財の修復に欠かせない国産漆
高品質の浄法寺漆は、中尊寺金色堂、鹿苑寺金閣、日光の社寺(日光東照宮を含む)などの世界遺産となっている建造物の保存修理にも用いられている
<浄法寺漆を使用したカトラリー>
スリッパ
山形県は、さくらんぼとともにスリッパも国内生産量日本一を誇る
国内のスリッパ生産量の約40%を占めているのがスリッパの町、山形県河北町
山形県を代表する河川「最上川」が近くに流れる、県の中央部に位置する人口約19,000人ほどの小さな町でスリッパという産業が発展
農業が盛んなこの地域では、収穫が難しい冬の時期に内職として草履を作っていたことからはじまる
時代とともに変化する需要に対応し、草履からスリッパへと変遷を遂げ産業が発展していった
<かほくスリッパ>
ニット織物
山形県の南東部地域に位置する山形県東村山郡山辺町は、ニット織物産業が盛んな地域
最上川の船運を利用し、生糸と木綿を売り込むとともに、新しい知識と技術を持ち帰ることができたために山辺の地が発展を遂げていった
山辺にニット産業が発祥し進展したのは、戦時下に政府の指導で羊の飼育が推奨され、原毛の入手が容易にでき、紡績や染色の技術者がいたことによる
<山辺ニット>
オーロラ染め
秩父で生まれた一浴多色染め「オーロラ染め」
数回に分けて一色ずつ染める通常の多色染めとは違い、一度にすべての染色を行う染色技法
秩父繊維工場試験場が開発した技法を継承し革新を加えたオーロラ染め
同じ染め具合のものはひとつとして存在せず、色の重なりやグラデーションを調節することもできる染め職人の技術
日々”染め”と向き合っているからこその技術力と感性が詰まっている
<オーロラ染め>
ハンドメイドガラス
千葉県九十九里町に工房を構え、ハンドメイドによる手作業でつくられるガラス製品
時代の変遷によりガラス製品も機械による量産が主流となりながらも、一貫してハンドメイドにこだわりひとつひとつ職人の手で製作されている
灼熱の液体であるガラスの敏感さを逃さずにとらえ、カタチにできるのはハンドメイドならでは
<ハンドメイドグラス>
綿織物
栃尾産地、見附産地など、新潟県は織物が盛ん
糸から織物に至る工程が地域内に集約されている珍しい産地となっている
化合繊やニットを得意とし、メンズ向けのニットは出荷額が日本一
江戸時代より全国有数の織物産地であったが、戦後は洋装の普及とともにニット業の拡大をみせ、ニットの一台産地へと成長を遂げる
同様に中肉地織物も盛ん
<新潟県で作られたパーカー>
ステンレス製品
お米の産出額で日本一の農業王国「新潟県」ですが、それ以外でも盛んなのがモノづくり
地域の気候風土を生かした様々な工芸品が発達し、今なお脈々と受け継がれている
経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」は、現在13産地16品目にのぼり、これは京都府に次いで全国で2番目の多さである
なかでも金属加工業が盛んで、地域の特色を活かした地場産業として集積している一大産地「燕三条」は有名
創業100年以上の老舗企業も数多くあり、モノづくりの技術力が根付き、発展と継承をしている地場産業
<燕三条で作られたキッチンツール>
鋳物製造
富山県高岡市は慶長14年(1609)に加賀藩主の前田利長が高岡の町を開いたことを機に、“商工業の町”としての発展を遂げる
これが、今では国の伝統的工芸品に指定されている「高岡銅器」の長い歴史の始まり
鋳物工場の開設以来 400 年経った現在も、高岡は日本の銅合金鋳物の産地としてトップシェアを誇り、仏具、茶道具からブロンズ像、巨大な釣鐘まで、幅広いプロダクトを製造
<錫で作られた酒器セット>
七尾和ろうそく
石川県の能登半島に位置する七尾市は、1650年頃に七尾を領地とした前田家が蝋燭座(ろうそくざ)といわれるろうそくの製造販売の組合をつくり、各地より職人を集め。ろうそく作りを推奨しはじめたことから産業が発展していきました。
七尾は江戸から明治にかけて北前船の寄港地として栄えたため、各地から原料をもちこみ、できあがったろうそくを各地に運ぶことができたことから七尾でのろうそくの生産が盛んになっていきました。
<七尾和ろうそく>
<画像提供先:高澤商店>
美濃焼
陶磁器の国内生産約60%を占める一大産地「美濃焼」
奈良時代から受け継がれ続けている伝統工芸
奈良時代の「須恵器(すえき)」が起源とされており、安土桃山時代に全盛期を迎えたとされている
時代とともに継承と技術革新が繰り返され、私たちの食卓には欠かせない存在になっている
<美濃焼の炊飯土鍋>
付知山桜
古くから優秀な木材を産出し、伊勢神宮式年遷宮のご神木の里として知られる岐阜県中津川市付知町
地元で育った木材を原木の状態で仕入れ、木工職人によって様々な木工品がつくられています
広葉樹である山桜はヤニがでず、木肌が美しいのが特徴
堅くしっかりしているため、傷がつきにくく、使い込むほどにあめ色に育っていきます
毎日の道具にぴったりの素材です
<付知山桜の木べら>
東濃ひのき
全国で2番目に多いひのきの資源量をもつ岐阜県。
なかでも木曽川・飛騨川流域に生息するひのきは「東濃ひのき」と呼ばれ、岐阜県のブランドひのきとして全国に知られています。
暖かい地域で育ったひのきと比較し、同じ大きさであっても年輪が細かく精油を多く含んだひのきに育ちます。
その厳しい環境の中で育った東濃ひのきは、粘り強くて狂いが少ないことから建築用材として最適といわれるほど硬くて丈夫。
艶やかなピンク色の木肌は精油を多く含むからであり、東濃ひのきが香り高いと云われる所以です。
<東濃ひのきのしゃもじ>
常滑焼
日本六古窯のひとつでもある常滑焼は、愛知県常滑市を中心に作られる歴史ある焼きもの産地です。
招き猫や壺、お椀など、時代の変遷とともに様々なものを生産してきましたが、その中で急須が有名で、急須の生産量は日本一。
国内シェアは90%となっています。
常滑急須は高い技術力で作られており、美味しいお茶が入れられるとして高い人気を誇っています。
<常滑焼の急須>
信楽焼
滋賀県甲賀市信楽町は、日本六古窯のひとつであり、その中でも最古の地といわれている「信楽焼」の産地
鎌倉時代以前から続く「土」の風合いを活かした素朴な陶器を作り続けられてきた歴史的産業
たぬきの置物が有名で、甕や壺、すり鉢、近代以降は火鉢や傘立て、浴槽やタイルなど、時代に合わせて人々の暮らしを支える器や道具として発展
「土」そのものや火が生み出す美しさ、芸術性に茶の湯の世界で愛されてきた焼きものである
かつては茶人、千利休も信楽焼の茶器を使っていたとされる
<信楽焼のおひつ>
扇子発祥の地「京都」
扇子はもともと宮中の人々が使用していたこともあり、都のあった京都が製造の中心となりました。
京扇子と呼ばれるほどに扇子の産業が発展し、現在でも扇子の生産量の90%を占めています。
京の三職といえば「烏帽子、冠、扇子」と言われるほど重要な産業だったそうです。
<京都の老舗扇子>
注染染めてぬぐい
大阪府内で人口・面積ともに2番目の都市、大阪府堺市
大阪市内の中心地より南に位置し、明治以降は紡績を中心に栄え、小さい町工場が続々と建てられた
家と工場が混じりあい隣りあってるような街並み
そんな堺で発祥した注染染めは、現在でも職人の手作業で染められている
市内には石津川という小さな川が流れており、昔染めたさらしをここで洗っていたといわれている
<注染てぬぐい>
雪駄
400年以上もの歴史を持つ雪駄
西洋文化の普及により一時は縮小したものの、古都「奈良」では400年という伝統的な製法を守りながらも、時代に合わせて様々な改良、進化を続け、貴重な生産地として今も残っている
雪駄づくりの技術や製法を大切にしながらも“履き心地”や”機能性”、さらには”健康”などの要素を研究し革新を続けている
現在では欧米に日本の伝統として注目されるようになっている
日本の伝統に革新を加え、現代に活かす
一度は忘れかけそうになった日本が世界に誇れるものをもう一度再生させ、日本人らしく生きる
そんな歴史あるプロダクト
<奈良県で作られた花緒がずれた履きやすい雪駄>
丸編みニット
和歌山ではもともと紀州ネル(フランネル)と呼ばれる起毛加工が行われ、大正時代以降に紀州ネルの手法を応用した丸編みニット産業が盛んになる
大阪という大消費地に近い立地も味方して、第1次大戦後は業者数約300社以上いう、日本を牽引する丸編みニット産地に発展
ヴィンテージ編機から最新編機まで、織機のバリエーションが豊富で、熟練の職人が使いこなしている
こうした職人技が、独自性を持った生地を作り続け、世界で高い評価を受ける大きな理由となっている
<丸編機によるニットTシャツ>
倉敷帆布
「帆布が生まれた場所」岡山県倉敷市
かつて江戸幕府の直轄地「天領」として栄えた倉敷は、物資の集積地でもあったこの地では、さまざまな文化が花開いた
帆布も、そんな文化のひとつ
倉敷は、国内で生産されている帆布の約70%を生産している一大産地
ゆっくりとしたスピードで、じっくり織りあげる旧式のシャトル織機
この織り方にこだわる理由は、この方法でしか出せないクオリティがあるから
130年以上の歴史が物語る技術力は、近年海外でも注目を集めている
<倉敷帆布を使用したトートバッグ>
手袋
香川県の東部に位置する東かがわ市
国内生産の約90%が生産されている日本一の手袋の産地「手袋の町」として知られている
東かがわ市の手袋産業の歴史は長く、120年をこえる産業として人々に親しまれてきた
そんな伝統が生み出す高品質な手袋を現在も生産し続けている
近年では手袋製造のノウハウを活かして新たな取り組みがなされている
<手袋屋さんのスポンジ>
今治タオル
愛媛県今治市は、120年タオル産業が受け継がれてきたタオルの聖地
糸を撚る工場、糸を染める工場、タオルを織る工場など、200近くの工場が集まる一大産地
また、瀬戸内海の美しい自然に囲まれた場所でもあり、近年では海峡を横断するしまなみ海道のある町としても知られている
愛媛県今治市は、タオルの国内生産量日本一で、国内生産量の約60%を占めている
美しく豊穣な水資源が今治のタオルづくりを支える産地には、川の伏流水や山からの地下水など、極めて重金属が少なく硬度成分も低い、晒しや染めに適した良質の水が豊富
この良質な天然の軟水を用いて晒しを行うことで繊維にやさしい仕上がりとなり、繊細かつ柔らかな風合いになる
今治のタオルづくりとその品質を支えているのは、美しく豊富な水資源があるから
<今治タオル>
有田焼
日本初の磁器として誕生
有田焼「ありたやき」とは、佐賀県有田町(佐賀県西部、長崎県との県境に位置している)を中心とする地域で製造される陶磁器
江戸時代より製造がはじまり、明治時代に広く用いられるようになる
当時は伊万里焼や肥前焼と呼ばれていた
日本で初めて磁器が焼かれた産地として、その歴史は古く400年にも及ぶ
400年間食器や工芸品の製造を行っており、現在では色とりどりの絵具で彩色された特徴がある
<有田焼から生まれたコーヒーフィルター>
やまがシルク
かつて栄えた養蚕の地で生まれた「やまがシルク」
かつては輸出の8割以上を生糸が占めていたほど養蚕がさかんだった頃、養蚕業を牽引していた地域のひとつ、熊本県山鹿市。
シルク産業の規模は現在、全盛期の100分の1にまで減少しているなか、シルクの復活と継承に取り組んでいます。
<やまがシルクのボディケア>
産地をたずねる。日本のモノづくりを巡る。
※ 随時更新していきます!! ※