シルク糸のいろんな種類。意外にも多岐にわたって使われています。
シルク糸のいろんな種類
シルクは日本語で「生糸」「絹糸」「絹布」を意味します。
植物から原料が採れるコットンと違い、シルクは蚕の繭(まゆ)を原料としている動物繊維です。
動物は植物ほど繁殖力が強いわけではないため、コットンよりも生産量が少なく、希少価値の高い素材となります。
<生糸>
繭を熱湯または弱アルカリ性液で処理して糸を引き出し、何本かを撚(よ)り合わせて1本の糸にしたものが「生糸」となります。
この工程を繰糸(そうし)といいます。
生糸は、シルクの主体である「フィブロイン」と「セリシン」からなり、繭の糸はフィブロインの周りをおおっているセリシンによって軽く接着しています。
天然繊維の中で唯一の長繊維として、幅広い用途で使用されています。
<玉糸>
蚕は、通常1頭で1つの繭を作りますが、2頭以上で1つの大きな繭を作ることがあり、これを玉繭(たままゆ)と呼びます。
玉繭から糸をつむぐと、しばしば糸がもつれたまま出てくるため、節の多い生糸となり、「玉糸」と呼んで生糸と区別しています。
織物ではこの節が独特の外観や風合いをかもし出し、シャンタン織やリンシャン織などのほか、紬織物などの原糸に使用されています。
<真綿(まわた)と紬糸(つむぎいと)>
害虫により穴をあけられた繭や、病蚕で汚れた繭など、生糸には適さない繭をアルカリ液で処理してセリシンを除き、綿状にしてから平に引き伸ばしたものを「真綿」といいます。
真綿はそのまま防寒衣料の中綿や布団綿などに利用されています。
この綿から糸を引き出し、指で撚り合わせてつむいだものが「紬糸」です。
この糸は膨らみがあり丈夫で暖かく、結城紬など紬織物の原糸となります。
<絹紡糸(けんぼうし)>
繰糸に適さない繭や繰糸工程で出てきた屑糸などをアルカリ液で処理して綿状にし、適当な長さに切断して短繊維として紡績した糸が「絹紡糸」で「スパンシルク」とも呼ばれます。
古くから生糸や玉糸と混ぜて和服の普段着や風呂敷に使用されてきましたが、近年では他の繊維と混ぜて洋服や肌着生地にも使用されたりしています。
ウェアだけじゃないシルク製品
着物やドレスなど、フォーマルなシーンで活躍してきたシルクですが、最近はカジュアルなアイテムの素材としても使われています。
また、シルクの機能性(吸湿性・通気性・帯電性)が注目され、ストッキング、インナー(下着)、寝装品、インテリア用品など、幅広い用途に利用されてきました。
さらに、有効成分を粉末に加工したシルクパウダーを使い、コレステロール低下作用や認知症予防効果を利用した健康食品、保湿や紫外線カット機能を利用した化粧品など、さまざまな商品が開発されています。
歴史がある素材だけあり、人々の暮らしにはなくてはならない素材ともいえます。
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