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「粉引ってなに?」陶器でよく聞く粉引の魅力や特徴とは?

 

 

 

「粉引ってなに?」陶器でよく聞く粉引の魅力や特徴とは?

 

 

 

焼きものの中には「粉引」とよばれる器があります。

読み方は「こひき」「こびき」「こふき」といいます。

 

どことなくあたたかみのある、やわらかな色合いの白色が特徴。

 

白色をベースとしながらも、ちょっとした模様や色味が白すぎず、料理が映えながらもカジュアルに使えることから人気のある器となっています。

 

しかしその一方で、使ってみたら

 

 

・色合いが変わってしまった

 

・シミになってしまった

 

・匂いがついてしまった

 

 

なんてことも。

 

 

今回は、そんな粉引の特徴や魅力についてご紹介していきます。

 

 

 

 

 

そもそも粉引とは?

 

あたたかみのある白い器、粉引。

粉引とは、粉引という技法の名前なんです。

「灰釉」「染付」「織部」「焼締」など、焼きものにはたくさんの技法があります。

白い器を作る技法では「白磁」「白釉」「粉引」があります。

 

粉引はその中のひとつ。

ベースの粘土の上に、白化粧という白い泥をかけ、釉薬をかけて焼いた器を「粉引」といいます。

 

 

 

粉引のルーツ

 

粉引は、朝鮮からから日本に伝わった陶器。

由来は「粉を引いた(吹いた)ように白い」といわれたことからだといわれています。

 

何百年も受け継がれてきた粉引の器も存在し、何度も水分を吸って呼吸してきた器は新品とはまた違った風合いへと育つといわれています。

様々な焼きものが流通している現代では、大量生産された安い白い器はたくさんあります。

その中で、こうした歴史ある受け継がれた技法を用いた素朴な器と向き合ってみるのも、なかなか感慨深いものです。

 

 

 

 

 

粉引の器づくり

 

粉引の中でも、さらにいくつかの技法が存在しますが、ここでは一般的な作られ方をご紹介していきます。

 

ベースに「赤土」の粘土を使い、素地に白い泥をかけ、さらにその上から透明釉をかけていきます。

その白い泥をかけることを「白化粧」といったりします。

その上から透明釉をかけることで、上の土ものの器よりも、さらにぽってりとした厚みと、やわらかな表情が作られます。

 

 

 

釉薬の3層構造

 

多くの焼きものは、素地の粘土の上に釉薬をかけて焼くという技法で作られています。

つまり

 

①「粘土」→②「釉薬」という2層の構造

 

 

しかし「粉引」の場合は、それが3層構造になっています。

 

①「粘土(赤土)」→②「白化粧」→③「釉薬」という3層構造

 

 

3層構造だからこその、やわらかな風合いやあたたかみのある白色ができあがるのです。

 

しかしながら、この3層構造だからこそ、シミになりやすく、匂いがつきやすく、カビがつきやすいという原因となっているのです。

 

 

 

 

 

 

粉引のデメリットポイント

 

・吸水性があり、水じみが起こりやすい

・乾くと消えることがほとんどですが、シミで残ることもある

 

 

一般的な2層構造で作られる陶器は、表面の釉薬に入るヒビや、釉薬に空いている小さな穴から水分が入り込んで、ベースの粘土に染み込みます。

器が乾く過程では、粘土の層から釉薬の層を通って水分が蒸発していきます。

 

粉引の場合、表面の釉薬に入るヒビや、釉薬に空いている小さな穴から水分が入り込んで、白化粧のヒビなどの間を通って、ベースの粘土に染み込みます。

器が乾く過程では、粘土の層から白化粧の層を潜り抜けて、さらに釉薬の層を通らないと水分が抜けません。

 

つまり粉引は、中に水分が入り込むと、抜けにくい構造になっているのです。

 

 

 

 

ヒビができることも。

 

また、器は熱を加えると膨張します。

暖かい料理を盛るなどで熱が加わると膨張するのです。

このとき、器を構成している物質、粘土と白化粧と釉薬は、それぞれ膨張率が異なるために、お互いが違う方向にひっぱり合います。

これが、釉薬の貫入や、白化粧のヒビをつくる原因となります。

 

つまり、粉引は水分が入りやすく、お料理の色などを吸い込みやすく、一度入ってしまった水分や色が外に出にくい構造のため、シミやカビが起こりやすいのです。

 

このため、使う際には、水にひたしてから使う、などのひと手間をかけたほうがいいとされています。

 

 

 

 

 

 

一期一会の器

 

また、白化粧を施した器は、窯出しの後、薄ピンク色の斑点が出る場合があります。

これは御本(ごほん)と呼ばれ、粉引皿の味わいのひとつになっています。

 

この御本が現れるかどうかは器の個体差によるもので、全体がピンクがかって見えることもあれば、御本が全くなく白さが目立つこともあります。

 

 

土物なのでどうしても色の濃い、あるいは油分の多いお料理を盛り付けるとシミになりやすいという特徴があります。

 

徐々に水分を含みやすくなるど、器表面に濡れたような模様が出てくる場合もあります。

こういった個体差も含めてお楽しみ頂ける技法になっています。

 

 

 

 

粉引の魅力とは?

 

ちょっと面倒かな?と思いきや、それでもその手間を含めて粉引という器が好きという方はとても多いです。

手間をかけて、じっくり器を使い込む、貫入を染めていく色合いを愛しむ、そんな使い方が粉引の楽しみ方。

 

まさに、「器を育てる」ということです。

 

この器を使い込んだら、どんな風に育っていくのか。

 

粉引を好きだという方は、使い込んだ先の器の表情を求めて、器を選んだりします。

使い込む楽しみがある器が「粉引」なんです。

 

 

 

 

粉引のある丁寧な日常を

 

粉引は、使い込む楽しみがある器です。

「いいな」と思う粉引の器との出会いがあれば、まずは使ってみてはいかがでしょうか?

 

使って、使い込んで、粉引という器の魅力を知ってもらえれば、嬉しく思います。

 

 

 

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