日本酒の種類と錫酒器。錫の器で日本酒を楽しむ。

家でも美味しい日本酒と料理のペアリングを楽しみたい。

でも、日本酒は種類が多くてどれを選んだらいいのかわからない。

そのように感じている方も、味わいや香りの特徴から「薫酒」「爽酒」「醇酒」「熟酒」という4タイプに分類する方法を知っておくと、自分好みのお酒を選べるようになったり、料理や酒器との相性を考えやすくなったりします。

日本酒のすべてがこの4タイプに分類できるわけではありませんが、大まかな目安として活用することで、日本酒×錫酒器×料理の美味しいマリアージュがきっと見つかります。

4タイプの日本酒と相性のよい錫酒器・料理

①薫酒

「香りの高いタイプ」

特徴：

・果実や花のような華やかな香り（吟醸香）

・爽やかでフルーティな味わい

・甘い風味のものから辛口まで

・主に吟醸酒・純米大吟醸酒など

・10℃前後の冷酒

相性のよい料理：

・後味がすっきりした料理

・適度な甘味と塩気がある料理

・生ハム＋桃 / メロン、浅漬けやピクルスなど

相性のよい酒器：

・ラッパ型 / ワイングラス型

・飲み口が薄手のもの

・シャンパングラスは見た目にも華やかで吟醸系の日本酒にピッタリ

②爽酒

「軽快でなめらかなタイプ」

特徴：

・新鮮で清涼感がある香り

・なめらかでみずみずしい味わい

・淡麗で食事に合わせやすい

・主に普通酒・本醸造酒・生酒など

・5〜10℃前後の冷酒（熱燗に向くタイプもあり）

相性のよい料理：

・出汁がきいた料理

・おだやかな味わいの料理

・白身魚の昆布〆、だし巻き玉子など

相性のよい酒器：

・スタンダードな形状

③醇酒

「コクや旨みのあるタイプ」

特徴：

・米や穀物のふくよかな味と香り

・充実した旨みとコク

・主に純米酒・生酛・山廃仕込みなど

・15〜20℃の冷酒から常温

・40〜55℃の燗酒

相性のよい料理：

・しっかりした味の料理

・ほどよい脂や旨みがある料理

・濃厚な料理、乳製品など

・ポテトサラダ、焼きサバ、ローストビーフ、豚の角煮など

相性のよい酒器：

・飲み口が広がった形状

④熟酒

「熟成タイプ」

特徴：

・濃厚で複雑な味と香り

・トロリとした甘味や深い酸味、旨み

・ドライフルーツやスパイスのような香り

・主に長期熟成酒、古酒など

・15〜25℃、または35℃前後（ぬる燗）

相性のよい料理：

・旨み、辛さなどメリハリのある料理

・チョコレートなど甘味、苦味がある料理

・ドライフルーツ、スモークナッツ、チョコレート、ブルーチーズ＋はちみつ、いぶりがっこ＋クリームチーズなど

相性のよい酒器：

・香りがこもるブランデーグラス型

・ふくらみがあり、口が閉じた形状

相性に合わせて日本酒を楽しもう

このように、日本酒には味わいや香りの特徴から、大きく4つのタイプ「薫酒」「爽酒」「醇酒」「熟酒」に分類することができます。

それぞれの種類の味わいを引き立たせる料理や器で、より日本酒を楽しむことができます。

好みのお酒と相性のいい料理や酒器でぜひお楽しみください。