「花見の文化はいつから?」日本と桜の関係
「花見の文化はいつから?」日本と桜の関係
日本と桜の関係
“春のイベント”といえば、様々なものが浮かんできます。
新生活や新学期だけでなく、スポーツの国内リーグ戦の開幕やアウトドアなど、暖かくなるにつれて気分が高揚するのを後押しするようにアクティブなイメージを連想させます。
その中でも代表的なイベントといえば、”花見”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今年は咲いている期間も比較的長く、花見を楽しまれた方も多いかと思います。
桜は誰からも愛され、日本の象徴のように思えます。日本の国花であり、昔から親しまれてきました。
桜は北半球の温帯地方に様々な種類のものが分布し、外国にも存在はしますが、日本ほどキレイに美しく咲く場所はないそうです。日本固有ではありませんが、桜の文化を発展させてきたのは日本であるといえます。
そのためか、花見は今や春の代表的なイベントとして定着しています。都内の人気花見スポットである目黒川では300万人が訪れるほどです。すごいですね。
ではこの”桜を眺める習慣”は一体、いつから始まったのでしょうか。
古事記に登場していた?!
桜は古くから愛されてきました。記録として登場したのが、日本最古の歴史書「古事記」だといわれています。書物には”木花佐久夜毘売(コノハナサクヤヒメ)”という神様が存在します。
コノハナサクヤヒメは富士山の守護神とされ、容姿がとても美しかったのですが、若くして死んでしまいます。
その名の如く美しく咲き散っていく幸短い神様であり、この姫神が桜の語源といわれています。
“桜”という言葉が出てくるのが、奈良時代の歴史書「万葉集」です。
当時は桜の木を神聖なものと考えられていました。それが”サクラ”という名前の由来です。
“咲く”に複数を意味する”ら”をつけて”さくら”と呼んだなど諸説ありますが、さくらの”さ”は「田んぼの神様」を意味し、”くら”は神様が鎮座する「御座」を意味するという説もあり、田の神様が桜に宿り花を咲かせるといわれています。そのため、神様を迎えるためにお供えをしてお祝いをし、田植えを祈願していたそうです。
このように、桜は神聖なものとされていたので、奈良時代では伝来したばかりの”梅”を鑑賞していたそうです。
桜が花見のトレンド最先端に
花見は奈良時代の貴族から始まったといわれていますが、平安時代になり、桜を鑑賞するようになっていきました。
初めて桜を花見したのは、記録上では嵯峨天皇だといわれています。(812年)
「日本後紀」には神泉苑にて”花宴の節(せち)”を催したと記されています。
その後、天皇主催で毎年の定例行事になっていき、貴族の間で花見が大人気になりました。源氏物語や作庭記にその様子が記されており、貴族はみな庭に桜を植えるようになったそうです。
花見が普及し文化へ
鎌倉・室町時代頃には徐々に武士階級にも広がっていきました。
鎌倉末期に記された「徒然草」では、貴族だけではなく一般階級の花見の情景を記しています。
それから、安土桃山時代に入ると、花見の文化が発展しさらに規模が大きくなります。
豊臣秀吉による吉野の花見(1594年)や醍醐の花見(1598年)が有名です。
吉野の花見ではおよそ5000人で行われ、徳川家康をはじめとする名だたる武将たちが参加したといわれています。宴会型の花見はこの頃から始まっていました。
江戸時代に入ると花見の風習が庶民にまで拡大し、品種改良まで行われていたそうです。
徳川家康の側近だった天海によって上野恩賜公園に桜が植えられたのもこの頃です。上野の夜桜の始まりです。
浅草や隅田川堤、飛鳥山の桜は8代将軍徳川吉宗によって植えられました。
当時、上野の寛永寺は格式が高く、人々が騒ぐことを許されておらず、吉宗公が庶民の行楽場(宴会場)として奨励したのです。
また、桜(花見)を利用した治水工事や鷹狩りから田畑を守る方策として農民を救うなど、庶民にとってもさらに桜は身近なものになっていきました。
現在の桜
明治時代には庭園や大名屋敷が取り壊される影響で一時は衰退していきましたが、植木職人などが守った事で全国に植樹されていきました。
そのほとんどがソメイヨシノで、日本の桜の8割を占めています。中世以前の多くは山桜であったとされています。
このように、桜(花見)には古来からの歴史や文化がありました。昔から人々に愛され続け、日本の歴史とともに歩んできた年月に偉大さを感じます。
これからも、桜を楽しむ側として最低限のマナーを守り、これまでの歴史をかみしめながら花見を楽しみたいと思います。
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